LGBTQIA+がテーマのオンライン映画祭『Five Films For Freedom』開催。5作品を無料配信中

更新日:2024/03/19 22:59
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルが、LGBTQIA+をテーマにした『Five Films For Freedom』オンライン映画祭の10周年を記念し、3月13日(水)に都内で上映会イベントを開催。特別トークセッションも行われました。

LGBTQIA+をテーマにしたオンライン映画祭開催

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英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルが、LGBTQIA+をテーマにした『Five Films For Freedom』オンライン映画祭の10周年を記念し、3月13日(水)に都内で上映会イベントを開催しました。

日本で上映会が開催されるのは今回が初とのことで、「働く環境とLGBTQ+」をテーマにしたトークセッションのほか、『Five Films For Freedom 2024』で配信される5つの短編映画のうち2作品が上映されました。

上映会イベントはブリティッシュ・カウンシルの英国留学経験者のネットワークAlmni UKのメンバー向けに開催されたものです。

『Five Films for Freedom』とは?

今年で10周年を迎えた『Five Films for Freedom』映画祭は、世界中のLGBTQIA+コミュニティへの連帯と団結を示す場として拡大してきました。

開催は年に一度。ホモセクシュアリティが未だに刑罰の対象となる地域を含む、世界200以上の国と地域で、これまで2,300万人以上の人々が鑑賞してきたといいます。

『Five Films For Freedom 2024』に選ばれた作品を無料で配信中

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LGBTQ+をテーマにした世界最大級のオンライン映画祭『BFIフレア・ロンドンLGBTQIA+映画祭』とブリティッシュ・カウンシルはパートナーシップを組み、2015年より毎年、同映画祭に出品された短編映画から5作品を『Five Films For Freedom』オンライン映画祭と題し、開催期間中、無料でオンライン配信します。

第10回を迎える今年の『Five Films For Freedom 2024』は、3月13日(水)より24日(日)までの2週間限定で無料公開します。

LGBTQ+の人々の権利を考えるきっかけとなる5作品

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選出された5作品は、以下のラインアップ。いずれもレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クイア、インターセックス、アセクシャルの人々の権利の支持を目的として選出されており、世界中多くの人に共通する家族やアイデンティティの問題、自分の居場所を求める苦悩をテーマにした作品です。
フィリピンのクリスター・サントス監督による『リトル・ワン』。

子育てに不安を抱える妊婦が、ゲイのカップルである両親に相談しようと会う約束しますが、片方の父が心臓発作で突然逝去。残された父は、古いビデオカメラに残された映像を見返し、家族の歴史を振り返ります。

ビデオカメラの映像を通し、ゲイカップルの障壁や苦悩、家族への無償の愛を感じられる、切なくも心温まるストーリー。
英国のイザベル・ステューベル・ジョンソン監督による『筆記体』。

恋人と別れの危機を迎えている主人公の女性が、字を上達させるために謎の人物から手ほどきを受けることになる物語。字を練習していくなかで、それまで探し求めていた自身の心の声を見つけ、少しずつ殻を破りながら前へ進んでいく姿が印象的です。
インドのクマール・チェーダ監督による『ハーフウェイ』。

ムンバイのジュフ・ビーチを訪れた喧嘩の絶えないカップル。それぞれ違う入り口に来てしまい、電話で会話をしながら、中間地点で落ち合うことを目指す物語。

すれ違いばかりのカップルが、会話を通してお互いの思いを知り、心を通わせていく…。同性異性関係なくコミュニケーションの大切さを改めて知ることができる作品です。
スペインのミゲル・ラフエンテ監督による『ファーストキス』。

オンラインで出会った青年と人生初めてのデートをするために、マドリードへ行く男の子の物語。意気投合した2人に、予期せぬ事態が起きます…。

青年のとある一日を通じて、青春や恋愛の美しさ、偏見にとらわれた理不尽な社会の一部、また家族の温かさを目の当たりにできる作品です。
アメリカ合衆国のドリュー・デ・ピント監督による『コンプトンズ22』。

1969年、ニューヨークのゲイバーで起きた「ストーンウォールの反乱(※)」の3年前。サンフランシスコのテンダーロイン地区にあるコンプトンズ・カフェテリアで、トランス女性のセックスワーカーやドラァグクイーンたちが警察の暴力に立ち向かい、暴動を起こした事件を、当事者とのインタビューを通して振り返るドキュメンタリーです。

※LGBTQ当事者らの権利獲得運動に変化と加速をもたらした転換点といわれている

上映会では「働く環境とLGBTQ+」のトークセッションも

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3月13日に開催された上映会イベントのトークセッションでは、LGBTとアライのための法律家ネットワーク(LLAN)共同代表及び共同創設者であり、弁護士の藤田 直介さん、特定非営利活動法人 Re:Bit 代表理事の藥師 実芳さんの2名が登壇。

藤田さんは『働く環境とLGBTQ+』と題し、現在の課題と解決案を話しました。藤田さん自身、かつての部下がカミングアウトしたことをきっかけに、働く環境作りにおいて「自分たちは何ができるか」を考え始め、組織にとっても、社会にとっても重要な課題だと感じるようになったといいます。

彼らが考える理想の職場と現実は大きなギャップがあるとし、そのなかで、法制度がなぜ重要かについて、日本の現状や英国との比較を紹介しながら説明しました。

また「LGBTQ+もありのままで学び・働き・暮らす社会」を目指しているNPO法人の代表理事であり、ご自身もトランスジェンダー男性である藥師さんは、企業においてなぜLGBTQ+について考えるか、実際に職場で困りやすいこと、SOGIハラスメント(性的指向や性自認に関するハラスメント)などについて、実際の声も交えながら紹介しました。
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また「LGBTQもありのままで学び・働き・暮らす社会」を目指しているNPO法人の代表理事であり、ご自身もトランスジェンダー男性である藥師さんは、企業でなぜLGBTQについて考えるか、実際に職場で困りやすいこと、SOGIハラスメント(性的指向や性自認に関するハラスメント)などについて、実際の声も交えながら紹介しました。

企業で考えるべき理由のひとつとしては、「企業内の3〜10%がLGBTQといわれており、お客様や関わる人たちも含めて、すべての枠が対象である」として、「人権をどう尊重するかというテーマだから」と話しました。

映画を通して理解を深める機会に

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イベントでは、『筆記体』と『ファーストキス』が上映されましたが、来場者の間でも「この家族の対応は素敵だった」「私ならこう考える」などの意見交換がなされ、LGBTQ+の方々を取り巻く環境や権利の尊重について、考えを巡らせる機会となっていました。

いずれの作品も当事者の方々だけではなく、多くの人が共感できる内容です。無料配信の期間中に視聴し、考えてみる機会にしてみてはいかがでしょうか。

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